天使達の目指す先。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・試験電波発信中・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




こんばんは。来年あたりにTBSの「情熱大陸」にperfumeが出ると踏んでいる、新潟支部長のシンジです。
最近、ACのCMで大本さんの抜かれる回数が少ない事が気にならなくなってきました。



昨夜、閉店間際の書店に駆け込み「SWITCH」を購入しました。
爽やかな印象のカットが掲載されていています。
インタヴューで西脇さんの、テクノという楽曲をあてがわれた時の葛藤が語られています。
そうした前提があるからこそ、前回のライヴで大粒の涙がこぼれ落ちたのでしょう。それは幾度と無く味わったであろう不安と焦燥の日々の多さ故の涙ではないでしょうか。
私はリアルタイム組ではありませんが、彼女達の広島訓練施設時代、そして「蜂の巣」と呼ばれた強化施設での鍛錬と研鑚の日々についての記述を見るにつけ、誤解を恐れずに言うならばperfumeは孤独な存在だったのではないか、と思えてなりません。他のユニットや班が純然たるポップス、R&Bという形態の活動に邁進するなかで、唯一perfumeはその時点で時代錯誤のそしりを免れない「テクノポップ」という方法論の軌道をひた走る事を余儀無くされたのですから。



先駆者は常に孤独である。
自分の前には何の道も無く、内奥からの声にひたすら耳を傾けながら、自ら信ずるところを歩くしかない。
愚直なまでに、ただ一心に。



たとえ人一倍強い自負があろうとも、艱難辛苦の代償として成功が約束される訳ではありません。
闇の中に一歩を踏み出す情熱の裏に、不安が皆無などとは言い切れません。
3人の強い精神力に加え、事実と状況を見据える表現者としての透徹した眼力、そして3人の生来の明るさが、テクノガールポップの英知を芽吹かせる礎となったと私は考えます。


インタヴューの最後、樫野さんの言葉がとても印象に残ります。
通常、この世代の女の子達にとって「若さ」は金科玉条以外の何物でも無く、年齢を重ねる事は手垢の付いた中古品としての価値を下される事に他なりません。しかし彼女が語る心境の変化は、これまでに数多くの疑問符と不安を許容してきたことによって得た「強さ」なのではないでしょうか。



言い換えれば中古品たる自分では無く、長年に渡って熟成されるワインたりえる自分である、という宣言の様に。


「三十代でまだ青春を感じている人もいるし」・・・・・
そう、それは私のことですよ、樫野さん。
いや、「三十代にしてようやく青春を感じ始めた」といった方が適切でしょう。
その布石となったperfumeに畏怖の念さえ抱きます。




今宵、天使たちの美しくも力強い羽ばたきに想いを馳せ、ウイスキーのグラスを傾ける事とします。









人は、夢があるから前進できる。