ビタミンP。

「楽園に入るには、良い鍵を持たねばならない」



G・ハーバート 1593〜1633[イギリス;詩人、神学者


皆さんこんばんは。Perfumeを応援する市民の会新潟支部長のシンジです。





先頃、後援会限定全国興行が無事終了しました。
遅きに失した感もありますが、早々に詳細を記述してしまっては「ネタバレ」の誹りを免れない為、ここにきてようやくの更新となりました(←言い訳)。



寒さ残る3月22日、最高気温が10℃を下回る、新潟市中心部のライヴハウスNIIGATA LOTS」にてPerfume後援会限定興行新潟大会が開催されました。
今回の隠れキーワードは「10・5・3」。ユニット結成10周年、メジャーデヴュー5周年、そして後援会設立3周年という節目の年でもあります。
諸行無常」の言葉通り、10年という歳月は人を変えます。赤ん坊は少年に、少年は若者に、若者は親となる。テクノロジーもまた然り、記録メディアが磁気テープ、フロッピーディスク、CD-ROM、CD-R、DVDへと変わり、容量や速度も徒歩と新幹線くらいの違いになっています。
自分はどうか。10年前、2000年の春、私は写真の専門学校に通う為、東京に居を移しました。見るもの全てが驚きと感動に満ち溢れていた、人生で最も輝いた時。あれから10年、背中に翼が生えたかの様な浮遊感に包まれていた日々も今は昔。フォトグラファーの夢は潰え、結婚を約束した女性との別離をいまだに引きずり、終わりなき日常に葛藤の連続という毎日です。
望む望まないに関わらず、人の内と外を否応無く変えていく「10年」という時の流れ。その中にあって変わらないものがあります。幾多の艱難辛苦を乗り越え、業界でのポジション、そして音楽性に於いても確固たる地位を築き上げたPerfumeです。
数ヶ月前からの勤務調整が功を奏したものの、思わぬ残務処理に手こずりつつも辿り着くと、そこで目に飛び込んできたのは、会場周辺で開演を今や遅しと待つ「世界の中心で愛を叫ぶ」改め「世界の場末で泣き叫ぶ」翼無き者達。学校・職場・両親等万難排して駆け付けた愛すべきPerfumeギャング達の姿がありました。
今回抽選にて確保した観覧券の番号は「61番」(!)観覧券に記載されている番号を見た瞬間、恐らく心拍数は瞬間最大で170を記録した筈。Perfumeを応援する市民の会新潟支部を設立してから、これまでに2度最前列での観覧を経験しているだけに、これまでの武道館・代々木競技場での「腕をいっぱいに伸ばした時の小指第一関節の大きさ」にしか見えない御三方の姿に臍を噛む想いでした。武道館では2階席(事実上の3階席)から見る舞台は遠い様で近く、近い様で遠い。まるで朝鮮半島の38度線の如き絶望的な距離でした。それどころか、優遇措置の権利を有する会員でありながらそこから更に10mは後の、会場最後方での観覧を余儀無くされた方の無念さは如何ばかりかと同情を禁じ得ません。



武道館最後列はこんな感じ↓。



前回同じNIGATA LOTSにて開催された「GAME」興行にて、198番の券で舞台右側、約4mの距離まで接近出来たので、今回はそれよりも前方に展開する事が可能なのは言うまでもありません。
この新潟興行に先駆けて行われた東京公演で、私の友人が2000番台の観覧券だったにも関わらず舞台約5mまで進撃出来たという情報を聞いていたので「61番か!今回は双眼鏡要らない!」と喜びもひとしお。寒さからでは無い鳥肌が立った事をよく覚えています。
世間のPerfumeの浸透度の指針なのでしょう、随分と高校生の姿が目立ちました。特に女子の姿が目に付くのが印象的でした。全体を見渡すと、今回はコスプレでの参加者は少なかったです。まぁ比較的狭い開場にて揉みくちゃにされるとあってはむべなるかな、と言ったところでしょう。
なんでも東京会場にて身分証か会員カードのいずれかを忘れた為に入場を拒否された人がいたと聞いたので、開場を待つ間、持参した観覧券、運転免許証、後援会カードを何度もチェック。
入ってすぐドリンク券を渡されましたが、絶好の場所を確保する為には1分1秒が惜しいのでカウンターと物販コーナーはそのまま素通り。結果、舞台向かって左側、約1.8m前の場所をゲット。きゃー、限り無く最前列に近いぢゃないか!
図らずも以前に東京のあるイヴェント会場にて会った事のある方と再会。談笑していたその時、後方から一人のオッサン(←40代後半と推測)が人垣をかき分けるようにして強引に前へ割り込み、あっと言う間に自分の前へ。更にその勢いのまま最前列に進もうとしていました。この倫理感や社会規範を易々とフライングした傍若無人っぷりに私を含め周囲の人間もただ唖然。まぁ新潟人は気のいい人ばかりなので侮蔑の眼差しを向けるに留まりましたが、これが東京や大阪など大都市の会場だったなら間違いなく掴み合いとなっていたでしょう。てかオッサンよ、高校生も沢山見てる中で恥ずかしくないんか。オメェがPerfumeファンだなんて絶対認めねぇ。



閑話休題。で50分ほど待って、ようやく開演。

OPENING(パフューム10年間を映像で振り返る?)

The best thing
I still love U
Dream Fighter

MC
  
トゥワーグッズ紹介
  
P.T.A.のコーナー(ルーレット)

 
(有名人からのパフュームへのメッセージコーナー)
 
MC
  
ナチュラルに恋して


Perfumeメドレー
   イミテーションワールド
   NIGHT FLIGHT
   エレクトロワールド
   コンピュータードライビング
   ジェニーはご機嫌ななめ
 
 
MC
  
P.T.A.のコーナー

チョコレイトディスコ
Puppy love

ENCORE

スウィートドーナッツ
wonder2


MCでも語られたのですが、今回はPerfume御三方の意向も多く取り入れ、事前にアンケートを集計し、要望の強かった演目を主体に構成するというストレートかつ親切なスピリッツでの企画。
開始早々、予想通りに後方から群衆が押し寄せてもの凄い圧縮。人いきれで瞬く間にこちらも汗だく。最初の2曲は決してアップテンポではないけどみんな跳ぶ跳ぶ。
あまりの圧縮に危険を感じたのか、最初のMCで樫野さんが「皆さん1歩下がりましょう、1歩」と言うと、皆その言葉通りにスッと1歩後退。これには大本さんや西脇さんも感心しきり。「東京とかだったら『下がってください』って言っても『無理!』とか言うんですよ」との事。これはまさに素直な新潟県人の面目躍如と言えましょう。
若干ユルめのゲームコーナー、公式販売物の紹介、共演した各著名人による祝福コメントを経て、新曲『ナチュラルに恋して』が披露されました。




更に、ややご無沙汰だった感のある『イミテーションワールド』、定番の『エレクトロワールド』、『ジェニーはご機嫌ななめ』を披露してくれる、んもぅ通にはこたえられないテイスト。『コンピュータードライヴィング』では会場全体が圧縮されつつ大きく左右に揺れること揺れること。ここは積水ハウスの耐震実験室か!
そして、最後を飾るのは久しぶりの『Wonder2』。不意に「おかえりなさい」という言葉が漏れていました。『願い』も〆としては勝るとも劣らないですが、やはりこちらの方がしっくりくると言いますか、とにかく肌に馴染むかのような感覚を憶えました。
久々に近距離でPerfumeに相対する事が出来た幸福感が途切れる事の無いまま演目は終了。会場外の物販コーナーでカレンダー、クッキー、タオルを購入。その後は某コミュニティサイトを媒介として集結した方々との懇親会に参加しました。参加人数、総勢約30人(!)。地元新潟は勿論、長野・富山・石川・埼玉・群馬など近県からの参加のみならず、東京・大阪・鹿児島からの遠征組、更には遠路遥々アメリカ・カリフォルニア(←!)から参戦の方まで。現地在住との事で「丁度休みが取れたので来た」と語っていました。次の日の午後には成田からアメリカに戻るという事です。興行終了後、会場外に、恐らく留学生でしょう、20代と思しき金髪の外国人が居たのを目撃しましたが、遠路アメリカ西海岸から万障繰り合わせて参加する人がいるのもまた「Perfume好きに国境は無い」ということを如実に物語っているではありませんか。
その日のうちに数人は高速バスなどに搭乗して新潟を後にしたり、翌日朝が早いという事で早々にホテルに戻った方々を見送り、残った7人ほどで場所を移してPerfume談義に花を咲かせて会合は終了。





翌日、新潟市内の懇意にしてもらっているダイニングバーを借りてDJイヴェントを行ったのですが、それについては次回報告します。