悔しかったら西脇さんを見習え、西脇さんを。

こんばんは。狼の皮を被った羊こと、perfumeを応援する市民の会新潟支部長のシンジです。
今日の衣装は全身ユニクロです。昨日はトレンチコートにショットガンでした。



さて、名古屋と大阪でperfume独演会が開催され、各所にて報告が多数寄せられております。
今回は更に嗜好が凝らされた舞台演出だったそうで、私が参戦予定の東京戦への期待は高まる一方です。
そうした報告をよそに、今日はperfumeについての感慨を問わず語りしていきたいと思います。






皆さんは既にご覧になった事と思いますが、読売新聞夕刊における大フィーチャー、掟氏と宇多丸氏の対談を読み、まさに時代の胎動が聞こえてくるかの様な感慨に浸っている最中です。「今迄こうしたグループは存在しなかった」「前代未聞」といった風な事が語られていますが、これには膝を打つ思いです。perfumeの存在が他のアイドルと際立って異質なのは「見る者の眼」を試す性質がある点だと思うのです。アーティフィシャルなグラフィック、個性を抑えた音楽性に代表される、過去のアイドルの表現には無い「柔軟性」のようなものがヴィジュアルの中に限り無く広がっているのではないでしょうか。
更に現時点までのperfumeの作品を観て思うのは、関わるプロデューサーやディレクター、デザイナーの特質が極めて明確に表現されるという点です。ネットを媒介として次第に現在の状況までに浸透したのは、作品としてのperfumeがもたらすイメージがあらゆる人の脳裏に同時多発的に残ったからだと見ています。膨大な情報の中で、悪戦苦闘しつつもモード先行型の「使い捨て音楽」の生産に明け暮れるミュージシャンやプロデューサーを尻目に、中田ヤスタカ氏は軽やかにシーンを進んできました。非常に数少ない眼力のあるプロデューサーと、非常に数少ない優れたアートディレクターと共にその歩みを同じくしてきたperfume。そして今、澱んだ環境に風穴を開けたのです。
最初にperfumeに触れた際に漠然と感じたもの、そして改めて実感するのは、自分が「音楽」に求めるもの全てが内包されていたという事です。求める色、アングル、質感、表情、バランス。そうしたものが全部、まるでコラージュの様に1つにまとまっている・・・!「そう、世界はこういう風に見える!」そう叫びたくなるような感動でした。日本のポップスシーンに欠けていた感動。perfumeの楽曲が放つダイレクトなその感動は我々が様々な音楽を、これまでに何となく受け入れながらも何だかいつも感じていた違和感、「もっともらしいけど退屈な何か」を思いっ切り蹴飛ばす勇気のようなものを与えてくれた。そしてもっとリアルに、喜びと苦悩に揺れながら、セカイと繋がっていく術を教えてくれた・・・・そう思えてなりません。だからperfumeに対しては、みんな「どう評価するか」という事より「ありがとう」という気持ちで一杯なのではないでしょうか。
或る女の子」の存在を寄ってたかって交換可能な記号としての商品に仕立て上げていくメディア化の圧力は、これからも絶え間無く彼女達に襲いかかってくる事でしょう。だがそれでもこの純粋無垢な天使達は、時に悩み、時に涙し、文字通り身体を張って我々ファンの傲慢で過剰な期待に応えてくれると思います。この事はperfumeのみならず、「アイドル」という名の特殊な装備を身に付け、「芸能界」という奇々怪々な戦場の状況をまともに引き受け、生き抜こうとする者ならば条件は皆同じの筈です。いつまでもどこまでも、歩き続け、躍動し続けて欲しい。軽やかに、こわれないように。
最後に、こうしてperfumeについて秩序だってサンプリングする事が、perfumeそのものの解釈を狭めていく恐れと表裏一体なのだという事を付け加えておきたいと思います。こうしてperfumeについて考えてる隙に、読売新聞のブログにアップされた、あの3人が並んで駆け出していくカットの様に、きっとスルリと別の場所に逃れ、こんな言説には目もくれず疾走していくのでしょうから。
今、キーをタイプしながら『エレクトロワールド』のヴィデオクリップを観ています。完全無欠であった筈の世界に対して疑問が生まれ、その世界の虚構に気付き、やがて世界は崩壊していくという余りにも重いテーマでありながら、軽やかに駆け抜けていく様な不思議な爽快感と瑞々しい透明感、そしてセカイの終わりを見つめる天使達の眼差しの思いがけず繊細な強さと優しさが、何だかとても愛おしい。








Not the kind of contrived idol that excuses itself with theoretical presense,
Nor the stuff feigned trendiness wearing heavy make-up.
It's the yearning to look at an image and experience that feeling of falling in love for the first time.
Only the PURE and GENUINE can break down this wall.


Yes, we love Perfume!



Don't you think? ekuseru-san.